ベジタリアンとして感じる、日本の菜食文化について(海外から帰国して一週間)

日本はベジタリアンやヴィーガンにとって最高の食材は揃っている。しかし

今日で日本に帰国してから一週間が経ちます。

今回は、
ベジタリアンとして3年ぶりに日本に帰ってきて、僕がどう感じているのか。
海外から帰ってきたものとして日本のヴィーガン文化をどう感じているのか。

これらについて書いていきたいと思います。

海外に出たからこそ分かることもあるし、ベジタリアンになったからこそ感じられることがあると思っています。この記事を通して少しでも、日本という国を客観的に見つめ直す機会になれればと思います。
なにより僕が日本人という贔屓目なしに日本という国を客観的に見ていきたいのでこの記事を書いていこうと思います。

目次

3年前はヴィーガンという言葉すら知らなかった

人の多さに圧倒されました。

冗談抜きで3年前まで日本という国で生活をしていながら、ヴィーガンという言葉を僕は知りませんでした。僕の生活スタイルにもよるのですが、普通に生活をしていながら「ヴィーガン料理」だとか、「プラントベース〇〇」という商品や飲食店を目にすることはなかったと思います。偏見でしかありませんが、ベジタリアンの人は超自然志向の人かなんかだろうとすら思っていました。

そんな僕ですが、当たり前のようにどこかに外食をするとなれば、牛丼や焼肉といった肉食がベースでした。もちろん、プラントベースの代替肉やヴィーガンプロテインを試したという経験はありませんでした。

ニュージーランドで受けた衝撃

ファームで過ごしたクリスマス

ヴィーガンという言葉すら知らなかった僕は、ニュージーランドに行ってすぐに衝撃を受けました。

まずニュージーランドで最初に滞在をしたファームでは娘がヴィーガンでした。当時の僕には肉や魚を食べずして生活することは信じられなかったのですが、彼女は当たり前のように菜食で生活をしていました。
しかも、肉食である僕やお父さんと一緒に共存していることが不思議に見えました。

次の衝撃はチームメイトにも3人ベジタリアンがいたことです。サッカーというフィジカル競技をしていながらベジタリアンであることに驚きでしたし、チームのベジタリアンへの理解度にも驚きました。遠征や試合後の食事ではベジタリアンの選手のために、特別な食事が用意されていて、ベジタリアンでもストレスなくサッカーに打ち込みやすい環境がありました。

最後の驚きはベジタリアンやヴィーガン人口の多さです。働いていたカフェにもいたし、友達や友達の家族にいたりと、そこら中に菜食主義の人がいました。なにが1番日本と違ったかというと、菜食主義経験者が桁違いに多かったと思います。今はそうでないとしても、以前はベジタリアンだったという人がとても多かったように思います。
ベジタリアンやヴィーガンを言葉だけで毛嫌いすることなく、とりあえずやってみる。そんな空気感が漂っていたように思います。

海外にいながらの日本のヴィーガン文化へのイメージ

この感じすごい日本っぽい。

結局僕はニュージーランドとオーストラリアで3年間の時を過ごすうちに、自身もベジタリアンになっていました。
それが理由でもあり、海外にいながらも日本のヴィーガン文化には興味がありました。

僕が海外にいながら日本のヴィーガン文化に対して抱いていたイメージは、「日本より海外の方が浸透している」でした。僕が日本を飛び出した三年前もそうだったし、ネットで目にする情報からは日本ではなかなかヴィーガンが浸透していないように思いました。極論、僕は日本という国は菜食主義が生きにくい国なんだと思っていました。

しかし、一方で日本でもプラントベースの代替肉が販売されていたり、大豆バーガーが人気になっているなど菜食主義に対して寛容になってきているイメージもありました。

そんなこともあり、僕にとって今回の日本への帰国は、日本のヴィーガン文化を自分で体感できる機会となるためとても楽しみにしていました。

ベジタリアンとして3年ぶりに帰国したいま、僕が日本に対して感じていることを正直に書いていきます。

日本はベジタリアンにとって最高の食材が揃っている国

中野の商店街。

僕は日本という国で自炊をして生きていくならば、日本は菜食主義にとってパラダイスのような国に思えました。これが僕が帰国してスーパーに訪れて、まず感じた印象です。

まず、豆腐のバラエティーとクオリティーについてです。僕はベジタリアンアスリートということもあり、タンパク質の摂取を豆腐に頼っています。スーパーに入ってまずチェックしたコーナーは豆腐売り場だったのですが種類の多さに圧倒されました。しかもどれも美味しそう。極めつけは、値段の安さです。オーストラリアやニュージーランドでは300gで400〜500円が相場でした。しかもそこまで美味しいわけでもありません。ところが日本だとほとんどが98円や150円とかで売っています。当然のことながら、味もとても美味しかったです。

同様のことが味噌や納豆といった大豆系食品で言えます。

他には、お惣菜の多さです。ひじきや、かぼちゃの煮付け、黒豆の煮付けなどお惣菜の種類に目が輝きました。これだけお惣菜が充実していれば、ご飯を作る時間がなくても、栄養を意識したおかずを用意することができます。

総じて、バラエティー、クオリティー、そしてプライス。
どれをとってもベジタリアンの僕にとって、日本という国は最高の食材が手に入る国だと思いました。

ある時のランチ。イカが入ってますが。)

ただし環境的には生きにくいのかもしれない

おつかれさまです。

正直にいって、環境的には日本という国でベジタリアンやヴィーガンは生きにくいのではないかと感じています。

ヴィーガンに馴染みがまだまだない

これはまだ僕の周りの人たちベースでしか比べることができないのですが、日本はヴィーガンに馴染みがまだないと感じました。

例えば、
ヴィーガンとベジタリアンの違いはなに?
なんで肉を食べないの?

といった具合です。友人の話では身の回りにベジタリアンやヴィーガンの人はまだいないという声もあり、菜食主義の人口自体がまだまだ少ないのだろうと思いました。

ただ、ベジタリアンであることに対しての驚きは思ったよりも小さかったように思います。
その理由としては、日本ではSDGsというワードが流行っていて、ヴィーガンを売り出す企業が増えてきたことも関係しているのだろうと考えています。

海外と比較して考えてみると、ニュージーランドやオーストラリアにもヴィーガンとベジタリアンの違いがわからない人はたくさんいます。実際にオーストラリアのチームに移籍した時はベジタリアンは僕のみで、ヴィーガンとの違いについて何度も質問されました。
しかし、全体で見た時にヴィーガンやベジタリアンの人口が多いために驚きも少ないし、理解力もすごい高いと感じていました。

外食時のむずかしさは否めない

失効してた免許講習で日本嫌いになりかけました。

日本で一人で外食をする分には何も問題ありません。日本には美味しいうどんやそばもあるし、菜食主義でも選べるお店はたくさんあります。

しかし、友人などと外食をするとなった際にむずかしさを感じました。

まず、ベジタリアンやヴィーガンに対応したメニューが記載されていないことが多いと思いました。海外はどうなのかというと、どこにいっても必ずヴィーガンの人でも食べられるメニューの記載が分かりやすくされています。

例えば海外では、
・ジャパニーズラーメンレストランに行ってもヴィーガン用のラーメンがある
・イタリアンのレストランでもヴィーガン用のピザチーズを選べる

他には、お店選びの時点でのむずかしさを感じています。
日本では飲食店が細かく専門店化されていて、店を選ぶ時点でベジタリアンメニューがない店が多いです。例えば、焼肉屋や寿司屋など。

海外での店の選び方(特に僕が生活していたクライストチャーチという田舎では)は、ざっくりと国ごとの料理で決めていました。例えば、「今日はタイレストランにしよう」とか「インド料理の気分」といった具合です。
ジャパニーズレストランも一括にされていることが多く、お好み焼きもとんかつも寿司も、一つのジャパニーズレストランで食べることができます。それが故に、たとえ肉を食べる友人との食事でも自分だけベジタリアンメニューを頼むことが可能でした。

日本ではそれがむずかしい印象を受けています。

それでも誘惑は多い

誘惑してきました。

一人で食事する分には全く苦労しないとは言いましたが、誘惑は非常に多いと感じています。ラーメンはどの店も美味しそうだし、なにより店の数がとても多いです。ほかにも焼肉やとんかつ、お寿司といった美味しい料理が日本にはたくさんあります。

海外ではどうだったかというと(特に僕が生活していたクライストチャーチという田舎では)、誘惑がほとんどありません。焼肉もありませんでした。お寿司もご飯にチキンを巻いておけばOKみたいなSUSHIしかないので、そそられることがありませんでした。

なぜ海外の方がヴィーガンが浸透しているのかという考察にはなりませんが、日本人の僕がベジタリアンでいることが簡単な理由の一つに「誘惑の少なさ」が海外にはあると思いました。

なぜ海外ではヴィーガンメニューが必ずあるのか

ラーメン屋に一時間並びました。

詳しい理由は分かりませんが、宗教的な理由が関係していると僕は考えています。

僕が住んでいたニュージーランドやオーストラリアは移民国家です。本当に色んな国の人が生活をしていたし、その分宗教も豊かだったと思います。宗教によっては豚肉が食べられない人たちもいるので、それもあってヴィーガンを含めたメニューの多彩化が進んだのだと思います。

なぜ、海外の方がヴィーガンが浸透しているのか。

ここに関してはまだまだわからないことだらけだし、僕自身考えていきたいところなので今回はあまり触れずに置いておきます。

まとめ

日本はベジタリアンやヴィーガンにとって最高の食材は揃っている。
しかし、環境的には生きやすいとは言えないのが正直なところ。

これが海外から帰国して一週間の僕が感じている日本の菜食文化についてです。

今回書いたように、日本には日本の素晴らしい食事文化があるし、海外にはその国の良さがあると思っています。

日本と海外の両方を経験している身として、今後も菜食主義や文化については考えていきたいと思いますのでよろしくおねがいします。

ベジタリアンアスリートとしての日々の気づきやブログの更新などはTwitterにて発信していますのでフォローよろしくおねがいします。

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この記事を書いた人

Vegetarian x Athlete.
Football player in Australia(NPL South Australia).
Interested in Environment issues.

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