2021を振り返って

コロナ二年目というのが正しい表現なのか分からないけど、コロナについて何もわからず世界がパニックに陥った2020年。そこから一年が経ちワクチンが開発されたりと、コロナが落ち着くことを願っていた2021年も結局、世界中がコロナに振り回される結果になった。僕もまた、しっかりとコロナに振り回され、今までの人生で経験のしたことがないことだらけの一年間を送った。きっと多くの人が半強制的に”普通じゃない”一年を過ごしたのだと思うんだけど、2022年になり去年を振り返った今、やはり僕も”普通ではない”経験をしたと思う。今回はニュージーランドでサッカーをしている僕がどんな一年を過ごし、どんなことを思ったのか、書いていきたいと思う。

半年の無職生活

僕は2021年の上半期、仕事をすることが出来なかった。日本人として日本にいると経験することがないのだが、海外にいると必ずビザの問題に直面する。コロナの影響で延長されたビザには就労してお金を稼ぐことが認められていなかったのだ。もう気付いたと思うが、僕はこの半年間お金を稼ぐことが出来なかった。

チームが家賃を払ってくれたり、チームメイトの仕事を手伝ってお小遣い稼ぎをしたりもしたが、増えることはなく日に日に減っていく貯金を見て毎日本当に心配になった。こればかりは経験しないと分からない不安だと思う。稼ぎたくても稼げない。周りの人に迷惑がかかっているのに滞在を続けるべきなのか本気で悩んだ。それでもこの経験から人のやさしさを心底感じることが出来た。

だからいま日本にいてこの文章を読んでいる人に一つだけ伝えたい。
外国人に対して優しくしてください。

二度目のロックダウン

デルタ株だのなんだのが流行りだしたコロナ。九月ころについにニュージーランドにも入ってきた。たった一件の市中感染を確認し、次の日から全国でロックダウンが施行された。2020年のロックダウン時のようにロックダウンとボーダーを閉じることによる”コロナ完全撲滅”を今回も狙ったのだが、デルタ株はしぶとかった。今ではニュージーランドも諦め、コロナと仲良く共存していく方向性になっている。
ちなみにだが、ニュージーランドのロックダウンは働かなくてもお金が配られるのでそんなに不安がない。

働きたくても働けない経験をした後には、働かなくてもお金が入ってくるというような奇妙な経験だった。

国内カップ決勝に進出

話をサッカーに。
ニュージーランドの天皇杯である国内カップで決勝に駒を進めることが出来た。ここでもコロナは邪魔をしてきて昨年行われるはずであった決勝は今年に持ち越しになった。順調にいけば今年、シーズンインしていきなり一試合目に、国内カップ決勝を戦うことになる。奇妙だ。

日本にいた頃はこれといったタイトルは一度も取ったことがない。約20年サッカーを続けてきて初めてのチャンスといったところだ。今のモチベーションはとりあえずこのタイトルを獲得することだ。

ぼろぼろの歯に苦しめられる

恥ずかしいのだが僕は小さい頃から虫歯だらけの人生だ。理由は分からない。ただ日本いた頃はそれほど悩むこともなかった。痛くなったら歯医者に行けばいいし(それでは遅いと怒られるのだが)、そこまで費用もかからない。保険があるからだ。しかしニュージーランドは違う。歯医者に保険は適用されないのだ。何度かニュージーランドでも治療にかかっているのだが、ほんと馬鹿にならない。「なんだよ歯くらい。」と舐めないでほしい。

稼ぎの少ない自分にとってこの問題は致命傷なのだ。

ヨーロッパにいけるのか…

サッカーのことを考えるとやはり僕はヨーロッパに行きたい。イングランド出身の人が多いチームメイトにいっても分からないのだが、サッカーを愛している日本人にとって”ヨーロッパ”は憧れの地なのだ。”サッカーが文化”という国で生活を送ってみたい。それだけの理由なんだけどそれでも行きたい。
予定では2021年一杯ニュージーランドでプレーして、一旦日本に帰国してヨーロッパに行く予定だった。

しかし、僕はまだニュージーランドにいる。ヨーロッパではコロナがまた大暴れしていていけるかどうか分からない。
どうなるのだろうかほんとに。

一応最後に

英語の状況についても話しておこう。そりゃこの国に住んでいればある程度話せるようになるし、コミュニケーションは取れるようになる。それでも目標としているレベルにはまだまだ。ネイティブの人たちと遜色なく、輪に入ってきわできるレベルにはまだ到達していない。半年間の無職生活の時にいろいろ悩んだのだが、ぼくはほとんどの時間を英語の勉強に費やした。とにかく今は少しでも早くペラペラになることが今後の人生において大切だと思ったからだ。
ただ、今はあの頃の勉強がどれ程役に立ったのかは正直分からない。もしかしたら、ほかのことに費やした方が身になったかもしれない。
ただ今できることは、” it will pay off one day”

いつかあのころ勉強した英語が役に立つことを信じるしかない。

こんな感じでニュージーランドでも元気に生きています。就職をせずに海外に飛び出したはいいものの、ぼくは25歳にもなってまだカフェでアルバイトしているし、自分で稼ぐということがなかなか出来ずにいる。親に合わせる顔もあまりない。もしかしたら時間が膨大にあった無職の半年間、ネットでも稼げることに注力すれば今頃違ったのかもしれないと考えるときもある。それでもあの頃に英語の勉強と同じくらいの時間を費やした読書とネットフリックスで環境問題について少しだけ詳しくなることが出来た。気付けばベジタリアンになっていたくらいだ。まだまだ知らないことだらけではあるが、少しだけ進みたい方向性が見えてきた。

何を優先すべきなのか。お金を稼ぐことの重要性も痛いほど突きつけられた。それでも多くの人に助けられ、その分自分も優しくなれた気がする。どんな人に憧れ、なりたい姿もすこしは見えてきた。
プロでもないのにサッカーをする価値があるのか。これに関しては今はまだうまく答えられない。「好きだから」「上手くなりたいから」これ以上の言葉がまだ見つからない。

とにかくいろんなことを経験して強くなれた2021年だったと思う。そして今年はまた違うことにチャレンジしていきたいと思う。

ーコロナの終息を願ってー

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この記事を書いた人

Vegetarian x Athlete.
Football player in Australia(NPL South Australia).
Interested in Environment issues.

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