オーストラリアとニュージーランドのサッカー、どちらがレベルが高いのか
昨年の4月下旬にニュージーランドからオーストラリアに移籍をしまして、約4ヶ月、シーズン半分のみでしたが無事に全試合フル出場をしてオーストラリアのシーズンを終えることが出来ました。
オーストラリアに来て気づいたのですが、意外にもニュージーランドでサッカーをプレーしたことがある人が少なく、ニュージーランドのサッカー事情について多くの質問を受けました。
おそらくニュージーランドとオーストラリアの両方でプレーをした選手はそこまで多くないのだと思います。
プロサッカー選手ではないですが、僕はニュージーランドとオーストラリアのアマチュアリーグのトップリーグを双方で経験することが出来ました。(ニュージーランドはナショナルリーグ。オーストラリアはNPL(Aリーグの一つ下のカテゴリー))
そんな僕が、オーストラリアとニュージーランドのサッカー事情について、実際に感じたことや違うところを、比較し考察をしていきたいと思います。
レベルの高さ、環境、お金。
気になるところを僕なりに正直に述べていきたいと思います。

サッカーのレベルについて

オーストラリアのほうがレベルが高い
僕が経験したアマチュアのトップリーグでの比較になりますが、オーストラリアのNPLリーグのほうがニュージーランドのナショナルリーグよりもレベルが高いと感じました。
オーストラリア
・外国人枠2名
・リーグは地域(各州)で行われる
・シーズンは2月下旬から8月中旬
12チームでリーグ戦を行い上位6位はファイナルという順位決定戦に進む。
リ ーグ優勝チームは最後に各州リーグチャンピオンが集い、チャンピオンシップが行われる。
ニュージーランド
・外国人枠4名
・20歳以下の選手を2名スタメン起用の義務
・シーズンは2月下旬から12月上旬まで
シーズンの前半2/3を地域リーグで行い、上位チームが後にナショナルリーグ(全国リーグ)を戦う。
ニュージーランドのリーグ構成について詳しくはこちら。
それぞれのリーグの特徴は上記のとおりですが、オーストラリアは各州でリーグを行うにも関わらず、ニュージーランドのナショナルリーグよりもオーストラリアのほうがレベルが高いように僕は思いました。
知っている人のために解説をしますが、数年前までニュージーランドは夏と冬でリーグが分かれていました。その頃のナショナルリーグは、外国人枠も5名で、選ばれし選手のみがプレーできる舞台であったため、レベルが高く面白かったです。
その頃のナショナルリーグとNPLが同じようなレベルであるように僕は思います。
僕は日本の社会人リーグでプレー経験がありませんので比較は難しいですが、日本で言うならばJFL下位、もしくは関東や地域リーグと同じくらいのレベルだと思います。


リザーブや高校年代もオーストラリアのほうがレベルが高い
レベルの高さはリザーブチームや高校年代も同じくしてオーストラリアのほうがレベルが高いように見えました。
ニュージーランドではトップチームとリザーブチームの間に雲泥のレベル差がありましたが、オーストラリアではかなり拮抗しているように思いました。
また、リザーブチームのリーグ環境も充実していて、見ていても白熱する事が多かったです。
一方で、ニュージーランドではそのような空気は正直ありませんでした。
ちなみにですが、日本の高校サッカーのレベルはニュージーランドやオーストラリアのはるか先の次元にあると思います。それほどに日本の育成年代はレベルが高いのに、プロの代表となると良い勝負になるのはサッカーの興味深いところです。
理由はやはり人口な気がする
なぜオーストラリアのほうがレベルが高いのか考えてみますと一つはやはり人口の多さにあると思います。
サッカーの競技人口がニュージーランドよりも圧倒的に多く、その結果、競争が激しくなり全体の活性化に繋がっていると考えられます。
プロリーグの存在の大きさ

もう一つはプロリーグの有無です。
ニュージーランドにはプロリーグがなく、国唯一のプロチーム、ウェリントンフェンックスはオーストラリアのAリーグに参加しています。
一方でオーストラリアにはAリーグというプロリーグが存在しています。
僕らのプレーするNPLにも元Aリーグでプレーしていた選手や、逆にNPLからAリーグのプロチームでデビューする選手も多くいます。
国内カップではAリーグのチームも参加し、日本の天皇杯のように下剋上ができる環境があり、盛り上がりがあります。ニュージーランドのプロチーム、ウェリントンフェニックスもオーストラリアの国内カップに参戦するため、ニュージーランドではプロチームと対戦する機会がありません。
このような状況から、身近にプロチームがあって憧れの環境や仕事があるのとないのでは大きな違いを生むことに気が付きました。
ニュージーランドでは残念ながら、サッカーで食べていくことは非常に厳しく、憧れの職業とはなれていないと感じていました。
この違いが、2つの国のレベルの違いを生み出している要因であると考えます。
お金について

オーストラリアのほうが遥かに待遇が良い
プロ選手ではないですが、ニュージーランドもオーストラリアもお金をもらいながらプレーをすることが出来ます。
ですが、その契約内容や給料を比較すると、オーストラリアのほうが恵まれた環境にあると思います。
僕の経験や周りの人から聞いた話ですが、ニュージーランドでは良くて週給600-800ドルといったところだと思います。日本円にして約20万円/月くらいだと思います。
オーストラリアになるとトップレベルの選手になると週給1000-1500ドルを超えてくると聞きます。日本円にして約35-40万円/月 の計算になります。シーズンは約半年しかありませんが、それでもこの額をもらえる環境は世界を探してもなかなかないと思います。
今回の僕の移籍に関しても、詳しい額は言えませんが、
・月にして約30万。
・ニュージーランドからオーストラリアまでの往復航空券。
・家賃はクラブが負担。
・ビザにかかる費用もクラブ負担。
などといった高待遇でプレーをすることが出来ました。
理由はスポンサーでしかないように思う
給料面でこんなにも差がでているのは、スポンサーによる助けが多いからだと思います。
オーストラリアのNPLのチーム、またそれより下のカテゴリーを見ても、どのクラブにも多くのスポンサーが入っています。詳しいお金の流れは分かりませんが、僕らのようなアマチュアの選手にここまでお金を払える資金力はスポンサーにあるとしか考えられません。
日本の社会人サッカーで近年見られるような、自分たちでビジネスモデルを作りお金を稼ぐような面白いクラブはないと思います。にもかかわらず、資金力がある理由はスポンサー、もしくはクラブの会長が富豪であるとしか考えられません。
ニュージーランドのクラブはオーストラリアと比較するとスポンサーの数は少し少なかったように思います。
しかし、稀に会長が富豪のチームがあり、そのクラブは破格のオファーで選手を獲得し力をつけてきているみたいです。
環境面について

サッカーをする環境面についてはオーストラリアもニュージーランドも変わらないように思います。
どのクラブも人工芝か天然芝のホームグラウンドを持っており、そこには立派なクラブハウスがあります。週末にはサッカー観戦に来たおじさんがビールを飲み集う場所となっています。
練習量もそこまで変わらず、平日に週3日、週末に1試合を行うチームが多いと思います。
日本やプロチームのように毎日練習するクラブは殆ど無いように思います。
理由としては、プロ選手でないため、殆どの選手がほかにフルタイムで仕事をしていること、日本よりもライフバランスを重要視する傾向が強いからだと思います。
僕はこの2カ国でサッカーを経験して、日本にもホームグラウンドとクラブハウスを持てるクラブが増えてくればいいと思いました。それくらい街や人々にとってサッカークラブは影響力もあるし、人が集まれる場所として魅力的だと思いました。


まとめ

サッカーのレベルや給料はオーストラリアのほうが高い
僕はこのように思いました。
でもって、ニュージーランドかオーストラリアのどちらがオススメですかと聞かれると僕は答えることが出来ません。
その人が、「海外サッカー選手としてなにを大切にしていきたいか次第」だと思います。金銭面やレベルの高さを重要視するのであればオーストラリアのほうが向いていると言えるかもしれません。
しかしニュージーランドはアマチュアの環境であるからこそ、チームメイトがクラブ運営をしていたり、引退後コーチを任されるケースが多いです。選手としてプレーしながらクラブ運営に関わっていける裁量やチャンスが多いのはニュージーランドなのかもしれません。
オーストラリアでサッカーをするか、ニュージーランドでサッカーをするか。
この記事が、この2カ国で悩んでいる方のなにかの助けになれれば嬉しいです。
僕自身、次どこの国でプレーをするか決まっていない状況ですが、頑張っていきたいと思います。




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