本を読む姿勢について

最近はどんな姿勢で本を読むと一番集中できるのだろうか、そんな悩みを抱えている。僕がここで述べるのは、心構え的な姿勢ではなく、どんな体勢で本を読むのかというフィジカルなポジションについてである。はじめに断っておくが、これから先の文章に有益なことは何も書かれていないし、ただの個人的な悩みを書き連ねているだけなので、どうしようもない余暇のつぶしにだけ読んでほしい。

目次

本を読むときの集中力や、読解力を高めるためには。

Library

本を読むという行為は様々な事象が関わってくる。そしてどうせ時間をかけて本を読むならば、その体験をより良いものにしたいし、なにか本から学び取りたい。そして期待したい。

ただし先にも述べたが、今回僕が考えたいのはどんな姿勢で本を読むのかというフィジカルな部分のみである。KindleかiPadか、それともやっぱり本で読むといいのかという「デバイス」の話ではない。カフェで読むと集中できるとか、公園のベンチで本を読んでると気分が良いとか、電車の中で本を読むのがお気に入りとか、そういう「環境」の話もしない。本を読む前に表紙や装丁を読み込んで自分の中で問いを整理しておくとか、読んだあとにノートに書き出してみると記憶の定着率が良いとかの「テクニック」の話もしない。今回考えるのは、文字通り「姿勢」についてのみである。そして有益なことは何も生まれなそうである。

集中力の欠如が諸悪の根源。

Feeding cats

どんな姿勢で本を読むといいのかなんて、ほんとうにどうでもいいことを考えるようになったのは集中力の低下を認知し始めたことがきっかけである。最近は本を読んでいても、Netflixを見ていても、文章を書いていても集中力がないと度々実感するようになった。自分の集中力が低下したという数値的なデータがあるわけではないが、この低下は紛れもない事実であるように確信している。

そしてその原因がスマホであることも間違いなさそうだ。YouTubeやTwitter、InstagramといったSNSの中毒性が凄まじい。何が目的でもなくそれとなくショート動画をフリックし続けてしまっては、終わったあとの後悔に苛まれる。いっそのことシャットダウンしてしまったほうが良いのではないかと思うこともあるが、少なからず有益なこともあるし、うまい付き合い方を模索していきたいと頑張っているところである。

ただし、いろんな本や動画で言われているがSNSの中毒性は凄まじい。ドーパミンの生産を実感できるレベルに。そしてその障害を本を読んでいるときにも感じるようになったのが今回の経緯である。本を読んでいても一時間なんて集中できないし、すぐに違う事柄が頭に浮かんでは思考が違う方向に走り出してしまうのだ。

興味深いことに、サッカーのプレー時における集中力の低下は今のところ実感していないことだけは記しておきたいと思う。

1.座る

rainy day

・椅子(椅子のみか、机とセットか)

・ソファー

・床

座るという姿勢にも色々あると思うが、今回は上記の3つで考えたいと思う。個人的にこの3つの座るという姿勢に順位をつけるならば、「椅子→ソファー→床」という順に本が読みやすい。

個人的には「座る」という行為はスイッチをONにする意味を持っているように感じている。というのは、座って本を読み始めると集中し易いと感じているからだ。きっとこれは学校で座りながら勉強するという、苦行にも近い教育を長らく受けてきたことが関係していると思う。科学が何を言おうと、10年以上かけて染み込ませられた「姿勢と行為」はそう簡単には切っても切れない関係になってしまったのではないかと考えている。

仮に、立ちながら勉強したり、自由な姿勢で校長先生の長い話を聞いてもよかったら。

なんてことは考えても意味がなさそうだ。

しかし、座りながら本を読むことにもデメリットは感じている。それは血行不良である。特に曲がりなりにも現役選手としてサッカーをしている僕にとって血行不良は致命傷である。実際に、デスクワークが増えて椅子に座りパソコンと向き合う時間が増えるときには、肉離れといった筋肉系の怪我が発生している傾向がある。

本を読んでいようが、デスクワークをしていようがなるべく座り続けないようにしているが、どうしてもその質が低下していくのを感じている。本を読んでいるときくらいサッカーのことは忘れさせてほしいものだが、そうはいかないのも現実である。海外で怪我をしてしまっては仕方がないから、なおさらである。

本を読むことによって怪我の発生率を高めてしまっては元も子もない。

(そんな因果関係はきっとない。)

2.立つ

rainy day again

・ただ立つ

・竹踏み

・ステッパー

ならば立ちながら本を読むのはどうであろうか。立ちながら読むという行為の中に僕は3種類の方法を持っている。ただ立ちながら本を読むという行為は、電車の中などが当てはまる。個人的には電車の中が一番本を読みやすいと思っていて(ニュージーランドには電車がないけど)、立ちながらであっても問題ない。短時間であるという時間的制限がそうさせるのか、電車の揺れが心地よい集中を生んでいるのかわからないが、そのような「環境」については今回は考えない。ただ一つ言えるのは、立っていようが座っていようが関係なく集中できるという点だ。すなわち、「立ちながら読むと集中できる」というロジックはまだ成立しない。

家の中でただ立ちながら本を読むのはどこか気が引ける。いっそのこと足裏のマッサージも兼ねてしまおうと発案したのが、竹踏み読書法である。その名の通り竹踏みに乗りながら、時にはそのうえで足踏みをしながら本を読む。そうすることで血行不良の問題を解決するだけでなく、足裏からさらに血行を促進しながら本を読むことができる一石三鳥くらいの手法である。

ただしこの方法にも欠点があって、痛いという情報により本に対する集中力が削がれてしまっているように感じる。小説やそこまで難しくない本であれば問題ないが、少し難しい本になると理解力が低下しているように感じて、時間の無駄にさえ思えてくることがある。

「痛覚 ✕ 読書」

ここに相関関係はあるのだろうか。研究結果があれば読んでみたいが、きっとない。

最後にステッパーだ。ちなみにまだ僕はステッパーを持っていないし、この方法を試したこともない。ただメンタリストDaiGoが幾度もこの方法を紹介していて、いつかは試したいと思っている。詳しくは引用しないが、「体を動かしながら学習したほうが記憶の定着率が良い」という研究紹介を何度か聞いたことがある。しかも、もちろん血流にも良いだろう。

ただ一つ問題を挙げるとすれば、本を持っている腕が疲れてくることだ。小さな文庫本であれば問題ないが、少し気合を入れて読みたいような面白そうな本はだいたい分厚くて重い。そんな本を長時間掲げながら本を読むのは不可能である。低い位置でもてば幾分か腕が楽になるが、その姿勢だと首にダメージが来る。

腕を守るか、首を守るか。腕と首のジレンマである。

したがって立ちながら快適に本を読むことを実現させるためには、高さ調節可能なスタンドデスクとステッパーが必要になってくる。このようなアイテムを手に入れられるのは当分先になりそうだ。

3.寝る

rainy…

・仰向け

・うつ伏せ

最近の流行りは寝る前の読書だ。睡眠の質にこだわり始めてからは寝る前に脳を活発にさせまいと読書はしてこなかった。ただ最近の僕の生活スタイル上、早起きする必要はなくなったし(have to ではないという意味)、夜疲れすぎて本が読めないという状態でもないので本を読むようにしてみた。言うまでもないかもしれないが、「Perfect days」の平山さんがそのきっかけであったことは間違いない。

個人的にはいい感じである。特に小説に関してはいい感じに寝落ち寸前まで読めて、そのまますんなり寝ることができる。そんな状況で読んでも内容を理解できていないのではと思うが、小説に限ってはそうとも限らない。意外にもストーリーは覚えているし、体験の満足度も高い。
一つ注意するとすれば、あまり刺激の高い本は読まないほうが良さそうだ。こないだ金原ひとみさんの「蛇にピアス」を寝る前に読んだら、面白すぎたのと内容の衝撃さに、そのあとなかなか寝られなくなってしまった事があった。

そして、寝る前に小難しい本を読むのは個人的には受け付けられない。小さな脳みそをこれから休ませようとするときに、理解力を必要とする本は厳禁である。

体勢的な問題で言えば、仰向けのほうが体への負担が小さいように思う。本を持ち上げる腕がきついのはあるが、次の日に筋肉痛になるレベルではない。それよりも長時間、うつ伏せの体勢でいるほうが、腰を痛めてしまう。こうなってしまっては、またサッカーの方に支障がでてしまう。

「読書 ✕ サッカー」
相性悪くないか?

ところでだけど、寝る前の読書は睡眠にどのような影響を及ぼすのだろうか。スマホを見るとドーパミンが出てしまって睡眠の質が下がることや、ブルーライトによってメラトニンが抑制され覚醒の質が落ちることは有名な話である。
果たして、読書はどうなのだろうか。

4.歩く

town art

危なくて本など読めません。

欲望の行く先は。

komorebi

本を読むことは立派な体験である。その体験をより良いものにしたいのが人間としての性だ。ただし残念なことに本を読んだところで生活に必要なお金を稼ぐことはできない。逆にてっとり早く日常生活に役たちそうな実用書はまるで読まなくなってしまった。現在は週2日のみいわゆる仕事をしていて、その他はサッカーと少しのオンラインの仕事のみである。つまるところ本を読む時間が腐る程あるのだが、その読んだ本が自分の血となり肉となっている感覚がなくてとても淋しいのである。こんなことならいっそどんな仕事であろうがもっと働いて金銭的な欲求を満たしたほうが幸せなのかもしれない。しかし、そうなると本を読む時間がないと嘆くことになりそうである(時間は作り出すもんなんだよ)。

とりあえず働こうか。

本を読むためのベストポジション。
誰か知っていたらご享受ください。

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この記事を書いた人

Vegetarian x Athlete.
Football player in Australia(NPL South Australia).
Interested in Environment issues.

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