【マッチレビュー】ニュージーランド制覇まであとひとつ

先日、Chatham Cup の準決勝が行われ vs Western Suburbs 1-0勝利し、決勝に駒を進めることが出来ました。

何人の方がこの試合を観てくれたかは分かりませんが、日本にいる友達からいくつか連絡をもらいとてもうれしい気持ちになりました。今回は、その準決勝について自分なりに解説していきたいと思います。

試合前のプレビューはこちらです。
チームメイトの紹介などしてるのでぜひ。

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試合展開

「お互いに息苦しい。」

そんな前半だったと思います。僕らは相手がボールを保持したがることは分かっていて、ボールを持たれることに関しては構いませんでした。しかし、このチームへの対策として相手チームのビルドアップに対し、前線からプレスをかけ奪いきることを狙っていました。しかし、しっかりとオーガナイズされた相手のビルドアップに対し「一歩」後手を踏む場面が多く奪いきれずに体力を消耗する展開が多かったです。

ですが、相手チームはそれで気持ちよくプレーできていたかというとそうではないと思います。ボールを保持し、なんとか自陣を潜り抜けても我々のゴールにはなかなか近づけない。ファイナルサードに近づくにつれ守備の強度が高まり、いまひとつ崩しきれない。そこにもどかしさを感じていると一瞬のカウンターからチャンスを作られる。そんな危機感を背負ってプレーしていたと思います。

これはこのチームの良いところでもあり、悪いところでもあるのですが、ハーフタイムに戦術的な修正点は特にありません。選手各々で気になる所は話し合うのですが、監督から細かい戦術についての話がないのがこのチームの悪い特徴です。でも選手の平均年齢が高く、プレーしている時間も長いので選手たちでする合わせられるという良い面もあります。

「我慢強く、勇敢に。」まとめるとこんな感じの内容がスタッフからは伝えられました。

個人的には、思っていたよりも相手の両ボランチがサイドバックのスペースに落ちてボールをもらうの、逆サイドのポケットにしっかりと選手が立ち続けているのがすごく嫌で、前線の選手にはプレスをかけるタイミングを考えたいと伝えました。

後半はひたすら我慢の時間でした。
僕らは相手チームの右CB(6番)をトリガーにしてボールを奪いに行く作戦でした。彼はもともと僕らのチームの選手で、彼はいい選手であるが時々大きなミスをやらかすことをみんなが知っていたからです。しかし、彼含め相手RSB(2番)と右側に位置取るボランチ(22番)がとても上手く調子も良かったため、後半はそこから崩されるシーンが一気に増えました。

・相手が右サイドを起点にビルドアップする作戦であることが分かり始めたこと
・6番が調子良くミスを待つのは得策だとは思えなかったこと
・22番の能力が高く、後ろ向きでボールを受けさせても平気でマークをはがされること

これらの理由から逆サイドに誘導したほうが良いと思い僕は後半の途中からCFにこのことを伝えました。僕が後半の途中から相手LCB(9番)に対して明らかに前に運ばせるような切り方をしてプレスをかけていたのはこのためです。

プレッシングの部分で後手を踏み苦しみを味わいながらも、やられる気はしなかったのは事実です。ボックス付近の守備はディフェンスラインを中心に固く守れていたので。
苦しかったのは、まったくと言ってボールをキープできなかったこと。そしてチャンスを作り出せなかったことです。

マッチプレビューでも話したように、僕らが戦ってきた南島リーグは北島に比べるとはるかにレベルが劣るので、チームとしてプレッシャーに負けていました。ボールを受ける選手が少なくビルドアップが全然出来なかったです。そして守備で体力を消耗している分、攻撃時にパワーを発揮できず、単発で迫力のない攻撃が続いてしまいました。

そんなこんなで苦しんでいた後半ですが、一瞬のスキをつきとてもいい時間に先制点を奪えたことで、やることがはっきりしました。正直、先制した後はだれも失点する気はしなかったと思います。

個人的な反省点

まったくと言っていいほどポケットで思うようにプレーが出来なかったです。それもそこのスペースがなかったわけではなく、使うことができなかったからとても悔しいです。

・ディフェンスラインからボールを保持することが出来ずに相手を左右に揺さぶることが出来なかったことと、受けるためのタイミングを作れなかったこと
・出し手が見えていなかったこと
・ピッチがとてもハードでトラップが難しかったこと
・それによって次のプレーを考える余裕が失われたこと
・受けるときには疲れ切っていた→ボールキープするためのパワーが残っていなく、プレーが自然と(頭の中で)制限された

考えれば考えるほど理由はあると思うのですが、ひっくるめれば技術の問題。どんなピッチでもどんな展開でも中盤を支配できるように技術をあげなくてはなと思いました。

それと同時に相手チームをみてプレーモデルの重要性を改めて感じました。
「こうなったら、こう」っていうのがある程度決まっていて、それを試合経験を重ねるにつれ「こうすれば、こうなる」って相手を先読み出来る感じが相手チームのビルドアップにはありました。あきらかにボールを受けた時の迷いが僕らのチームの選手より少なく、判断しなくて良い状況が多かった為、「奪えそうで奪えない」という状況が多かったように思います。

そんなこんなで思うようなプレーが出来ず苦しんだ試合でしたが、一点をもぎ取り勝ち切ることが出来ました。個人的には「90分間姿を消して、最後に仕事する」というような生粋のストライカーのようなプレーでしたが、勝てたので今回は善しとしたいと思います。

点とった後のチームメイトの喜ぶ姿。試合終了時のみんなが喜んでいる姿。サポーターの方々から褒められ、その人たちがほんとうに嬉しそうにしている姿。

とにかくサッカーをしているうえでたまにしかおとずれない最高の瞬間を自分のゴールによって味わうことが出来たのは最高でした。

自分がサッカーをプレーする上で大切なものを再確認した僕はきっと強いです。もっとうまく、もっとたくましくなれると思います。

今後も頑張りますのでよろしくお願いします。

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この記事を書いた人

Vegetarian x Athlete.
Football player in Australia(NPL South Australia).
Interested in Environment issues.

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