ニュージーランドからオーストラリアへの移籍方法について【理由と流れ】

簡単にですがご報告させてもらいます。

2019年12月からニュージーランドにてサッカーをしていましたが、先月からオーストラリアのチームに移籍をしプレーをしています。カテゴリーはNPL South Australia というリーグでCumberland United FCというチームに移籍をしました。

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「サッカーを通して世界を体感したい」という想いでニュージーランドに飛び出して二年が過ぎ、ついに二か国目に地を動かしました。
ですが、オーストラリアでプレーしたい気持ちがあったかというと実はそうでもありません。というより、まったくありませんでした。

れなのになぜオーストラリアに来てサッカーをしているのか。
そこには短い期間の中にたくさんの紆余曲折がありました。

そこで今回はニュージーランドからオーストラリアのチームに移籍をした経緯についてすべて話していきたいと思います。

以前はこんな記事を書いていた僕ですが今回はエージェントの方にお世話にもなりました。

note(ノート)
サッカー留学にエージェントは、もういらない。|タグチユウヤ 中田英寿のイタリアセリエAへ移籍。それに続いて多くの日本人トッププレイヤーが海外のチームに移籍し始めた時から約20年。今日では本当に多くのプロサッカー選手が海外...

ということでこの記事を通して

・どうやってオーストラリアのチームに移籍をしたのか(オファーや契約)
・エージェントに関しての感想

などお伝えできればと思います。

目次

なぜ移籍をしたのか

Adelaide United の試合観戦

早速ですがなぜ移籍をしたのかについて振り返っていきます。

理由は「モチベーション」にあります。先月、ニュージーランドのカップ戦を優勝しニュージーランドを制覇したことによって僕の中でなにか一区切りついた感覚がありました。それに加えて、新しいシーズンがスタートしたのですが、競争が激しくない南島リーグを半年近くプレーしなくてはいけない現実がありました。

勝って当たり前の試合をプレーすることに物足りなさを感じていた事がひとつ。そしてチーム内でもある程度立ち位置を確保したことで、競争の欠如が生まれていました。
僕の中で「ハングリーさ」が失わていることに気付き、そして同時に非常にまずいことだという危機感がありました。

そうしたモチベーションの低下から、当初から興味のあったヨーロッパにて挑戦をしたいと考えるようになりました。
ですが、挑戦した気持ちとは裏腹にお金や生活のことを考えると現実味が帯びておらず、先の見えない日々を過ごしていました。

これが3月の頃です。

エージェントとの出会い

そんな思いを抱えながら生活していた時、ある一人の方から連絡がありました。Leeさんというエージェントの方でした。

ですが、ほんとのことを言うと(言い方は悪いですが)始めはあまり相手にしていませんでした。というのも、ニュージーランドでプレーをしていると個人エージェントのような方から「移籍をしないか?」というような連絡は時々きていました。エージェントの利用経験もなかったのでよく分からないし、良くない噂もたくさん聞いていたのでこれまでも話を少し聞いてお断りさせてもらうケースが多かったです。

ですが今回の場合は少し違いました。僕に連絡をしてきた時点で既に「数チームと話してていくつかオファーがある」という状態でした。このケースは僕にとっては初めてで、どんなチームからオファーが来ているのか興味もあり、話を聞いてみることにしました。

ちなみにエージェントの方とのやりとりは全てMessengerにてテキストと電話です。

時は一気に動き始める

Beachにて黄昏れ

連絡を取り始めてからの流れはあっという間でした。

いくつか提示してもらったオファーのなかで僕が選んだオファーが現在のチームでした。
ですがこのオファーには1つだけ問題がありました。それは、「今週末には来てほしい」ということでした。

この頃はまだ4月上旬でしたが、身のまわりのことや仕事もあったので余裕をもって1か月後の5月あたりに移籍をしようと考えていました。そんなこともあって、「一晩だけ考えさせてほしい」とお願いをしました。
あまりにも急だったのでその夜はどこか「心ここにあらず」だったことを鮮明に覚えています。お世話になったチームをいきなり去ることへの寂しさや彼女の心配などもありその夜は寝れませんでした。いろいろ考えましたが僕の中では答えは決まっていることは分かっていました。

なぜオーストラリアにしたのか

なぜオーストラリアにしたかというより、今回の移籍の決断の決め手は「チャレンジ」したかったということに尽きます。
今回、プレーすることになるNPLというリーグはオーストラリアのトップリーグのA-Leagueのすぐ下のカテゴリーなのでレベルも高いと思っていました。

日本ではなんの経歴もない僕が、いきなりオーストラリアのこのレベルでプレー出来る機会はなかなかないと考えました。きっとこれは、ニュージーランドにていいチームに恵まれ、予想以上の結果を残したからこそ舞い降りてきたチャンスだと思いました。
「全く通用しなかったらどうしよう」とかそんな気持ちはなく、これはチャレンジするしかないという一心でした。

それに加えて、現実味のないヨーロッパに比べて契約上では生活の不安がない条件でしたので、よりチャレンジしやすい状況でした。

何も知らない状態からニュージーランドに乗り込み積み上げてきた結果から得られたチャンスで「自分がどこまで出来るのか」試したかった気持ちが移籍を決めた大きな理由です。

決断してから移籍まで

移籍を決断してからの日々は怒涛です。

まずはチームと契約をする前にエージェントの方と契約を結ぶ必要がありました。いろいろと細かい契約内容はありますが、費用に関してはチームからの給料の10%を支払うという形でした。たまに聞く話では、先に30万などを払ってトライアウトなどを斡旋してもらうケースもあるみたいですが、僕の場合はチームとの契約ありきでのエージェント契約でした。



エージェントの方と契約をしたら次の日にはクラブとの契約です。エージェントの方がクラブと僕の間に入ってくれて、やりとりは全てエージェントの方とでした。契約に関してもパソコンやiPadを駆使して全てデジタルで完結しました。

クラブとの契約が完結し、いざ出発かと思いきやここからすこし時間がかかりました。ビザに取得に時間がかかったからです。ちょうど祝日が続くシーズンだったこともあり、1,2週間かかりました。
すぐに出発予定だったので、仕事もやめていたし怪我をしたらまずいので自分にチームの試合にも出れずで、不思議な2週間でした。ですがビザの取得も、僕が自分でやることはほとんどなく出来る限りエージェントの方がやってくれたし、分からないことがあればいつでも教えてくれたので、ストレスはほとんどありませんでした。ニュージーランドに来たときはすべて自分でやったので、負担量は比べ物にならないほど小さかったです。
そうしてビザが取得できた連絡を受けたつぎには「明日のフライトで来てほしい」と言われました。「さすがに明後日にしてほしい」とお願いをし、無事に旅立つことが出来ました。

オーストラリアについてからも、空港までコーチが迎えに来てくれてそのままその日宿泊する宿も手配してくれて、到着したその日にはトレーニングに参加していました。

押し寄せる波のように新たな出来事が進んできましたが、クラブやエージェントの方がとてもお世話してくれたことにより、海外に来た時に感じる未知のストレスは最小限に抑えることが出来ました。心から感謝です。

エージェントを利用してみた感想

試合環境はすごく良い

僕がとてもいいと思ったのはやはり情報量多さが頼りになることです。ヨーロッパやスペインでプレーしたい考えてはいたものの、自分がどのレベルでプレーできるのか、いつが移籍期間でいつに行くべきなのかが不明確でした。実際に、今回連絡を頂いた時も一番初めに僕はヨーロッパに行きたい旨を伝えましたが、その上でエージェントの方がオーストラリアでプレーする意味や意見をくれました。

もちろん、最後には僕の判断で決意しましたが、エージェントの方の助言によって判断したことは事実ですし、とても参考になりました。

情報が溢れる時代ですが、海外でのサッカーや生活となるとまだまだ分からないことがたくさんあります。
僕はニュージーランドにチャレンジする際、文字通り「何も知らない状態」でやってきました。そこにはそこならではの面白さがあったのですが、時間もかかったし不安もすごい大きかったです。実際にヨーロッパへの移籍を考え始めたのは半年以上前のことだったのですが、コロナなどもあり前に進んでいる感覚はありませんでした。

そんな時に、第三者かつ経験者として客観的な意見や情報を貰えたことによって、すこしはプランが描けてきました。費用はやはりかかりますが、僕個人的はそれ以上の価値が今回はあったと感じています。

これから

そんなこんなで4月は僕にとって激動の1か月となりました。

ニュージーランドにいる間に新たなクラブと契約を結び5月からはオーストラリアでプレーをしています。現状、ニュージーランドよりもレベルの高い環境に身を置けて、新しいことへのチャレンジということもありかなりモチベーション高く生活出来ています。とにかく今はサポートしてくれたニュージーランドの方やエージェントの方、こんな僕を獲得してくれたクラブのために活躍して貢献していきたいと考えています。
がんばります。

余談ですが、僕はニュージーランドではお金をもらってプレーしていなかったのですが、今回オーストラリアでは給料を貰いながらプレーをしています。最近はプロでもないのにお金をもらってプレーする「サッカー選手」としての価値について考えさせられています。いつか書きたいと思います。

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この記事を書いた人

Vegetarian x Athlete.
Football player in Australia(NPL South Australia).
Interested in Environment issues.

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